上野 哲也です。
前回、このブログで軒のお話しをさせていただきましたが、今回は軒天の仕上げのお話しです。
矢印の部分を軒天といいます。
軒天とは、外壁から外側に出ている、屋根の裏側の部分を言います。
軒裏(のきうら)、上げ裏(あげうら)、軒天井(のきてんじょう)、軒裏天井(のきうらてんじょう)とも呼ばれています。
今回は、軒天によく使用する事例を少しご紹介します。
それぞれに違った意匠となっています。
① ケイカル板(ばん)
正式名称はケイ酸カルシウム板と言います。
はけい酸質原料、消石灰、パルプ等補強繊維が主原料の不燃材料です。
湿気などでの寸法変化、反りなどが少なく品質が安定してるという特徴があります。
ケイ酸カルシウム板は腐食しないという特徴があります。
軒天材料としては安価な部類です。
② 杉羽目板(すぎはめいた)
無垢の杉板です。本実目透し加工という加工をしています。
木は調湿作用により歪みや隙間ができてきます。この加工をする事ではじめから隙間を作り遊びを持たせる事ができ、
ひずみや歪みが生じてもほとんど気にならないようになります。
普及が進んでいる事から木材としては安価な部類です。
鳥取県産材を使用しています。
③ 米杉羽目板(べいすぎはめいた)
上記の杉羽目板同様、無垢の羽目板です。木の材質は米杉(べいすぎ)と言います。
北米(カナダ)を原産としている針葉樹で、その独特の色味と形状安定性から世界的に愛用されている樹種です。 日本では表情が杉に似ているという事から米杉と呼ばれています。
素材として非常に強い訴求力を持つ商品です。杉のような木材らしい色味や、色味が強い部分がある物などがあり、使い勝手の良さと意匠のアクセントもポイントです!
輸入材という事と希少性もあり、軒天に使う木材としては若干高価な部類です。
上記にご説明した素材はほんの一例です。 軒天は外観からは非常に見えにくい脇役のような存在ですが、意匠に大きな影響を及ぼす部位です。
ウエノイエの住宅を見る機会がありましたら、そんな軒天も見てみてください。
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