-
2019.10.01股旅社中デザイン競技会学んでこと②
こんにちは井上です。
先日ブログに挙げたデザイン競技会の続きについて書こうと思います。
前回の記事はこちら
2日目はまず前日にあった競技会の表彰式から始まりました。
結果についてですが、ウエノイエは残念ながら賞をとることはできませんでした。
2019年デザイン競技会で見事最優秀デザインに選ばれたのは國本建築堂様の「縁卓」です。
國本建築堂様でつくられている家の特徴の一つでもある縁側を活かし、そこでの過ごし方に着目したものでした。(詳しくはこちらをご覧下さい)
この縁卓のデザインはいたってシンプルですが、そこにあらゆるものを置いたり掛けたりすることで使い方の多様性を活かし様々なしつらえ空間をつくってくれます。
私はその中でも焚き火台として使えることに関心を持ちました。
焚き火の光、匂い、音は私たちの感性をくすぐるものがあり、癒しを与えてくれます。そういうことを日常で愉しむことができたらとてもいい刺激になるんでしょうか。
庭のしつらえという言葉一つで考えることは人それぞれ全く違います。そういう言葉のとらえ方や感じ方があることを知ることができました。
また、表彰式を終えた後はベガハウスさんがつくられた住宅を見学することができました。
第一印象はスマートさがありながらもどこか落ち着いた雰囲気を感じました。
見学させていただいた建物はスキップフロアとなっており高低差が生まれ、その高低差が独特の空間をつくっていました。
また屋根の掛け方、窓の取り方にもこだわっており、光を取り込みつつも外部からの視線が全く気にならないような設計になっていました。
住宅一つ考えるだけでも、外部との関係性は親密で、その場のメリットデメリットをどのように表現していくかを考えることが重要になってくると思いました。
私はまだたくさんの住宅を見てきたわけではありませんが、これからも目で見て感じたものをウエノイエでの家づくりに活かしていきたいと思います。
-
2019.9.27風景をつくる
こんにちは井上です。
先日、植栽計画を行いました。
ウエノイエでは建物だけでなく家具や庭空間なども計画します。
植栽計画についてですが、まずは基本計画図をベースに自分たちで植栽を選ぶことから始めます。
そして選んだ植栽を現場に搬入し、位置や向きなどの細かい部分についてスタッフのみんなで考えます。
このとき大切なのは色々なところから見ることです。
デッキに座ったときの見え方、玄関の窓からの見え方、リビングからの見え方など様々な場所から見た上でバランスを整えていきます。
また植栽によっても見え方が全然違いますし成長の仕方も異なりますが、そこを活かすことも植栽計画の一つです。
他にも議論するところが多々ありますが、スタッフみんなで五感を働かせながら庭をしつらえていきます。
ただ持ってきたものをそのまま置くだけで終わるのではなく、バランスを考え美しいと思える風景をつくることが私たちの仕事です。
これからも現場の出来事について記事をあげていこうと思います。
是非ご覧下さい。
-
2019.9.07股旅社中デザイン競技会で学んだこと
こんにちは井上です。
先月、股旅社中デザイン競技会2019がベガハウスさんを会場にして行われました。
デザイン協議会とは、「人材育成と相互鍛錬」のために住宅設計をより豊かにする目的で行われている競技会のことです。
(股旅社中の取り組みについてはこちらをご覧下さい。)
今回のテーマは「庭のしつらえ」です。そのテーマを元に連想する家具を提案するというものでした。
難しいテーマでしたが各社それぞれが自分たちがつくっている建築と向き合い、考え抜いた家具を提案されており良い刺激になりました。
そして中間発表同様、私がウエノイエ代表としてプレゼンテーションをやらせていただきました。
(中間発表の様子はこちらをご覧ください。)
中間発表のときもそうでしたが、緊張で頭が真っ白でした。発表時間は7分くらいで終わりましたが、30分くらい話をしていたように感じました。
ですが、無事に終えれてほっとしました。
本題に入りますが、ウエノイエが今回提案した家具は「憩囲台(いこいだい)」です。
家族や仲間と囲いながら憩う場という考えからこの名前がつきました。
この憩囲台はウエノイエでは定番となりつつあるビルトインガレージに設けます。というのも施主様方がガレージでバーベキューや水遊びなど第2の庭として使われていることに気付いたからです。
そんなビルトインガレージの中でも未空間として残っている部分である小屋裏というものに焦点を当てました。
そして私たちはあえて庭に設ける家具という考えから外れ、自分たちで新たな庭空間をつくることから始め、その場所を豊かなものにしてくれる家具を考えました。そしてたどり着いたのがこの「憩囲台」です。
この憩囲台は様々な使い方があるとは思いますが、最も大切にしたいことは感じ方です。
その感じ方には風、光、匂い、音など自然から与えられるものがありますが、それをどう捉えるのかは人それぞれです。
ですが与えてくれるものに対して自分なりの感じ方があることは確かです。
そこで感じたものからその人に合う豊かさをつくることが大切だと思います。
それと鳥取県は星取県と呼ばれるほど星空がきれいです。勾配屋根を切り取ることでその景色が広範囲に広がります。
私は元々考えることが好きでしたが、今回のデザイン競技会を通じて考えることの面白さをより深く知れたと思います。
次回は、デザイン競技会2日目の出来事について書こうと思います。
是非ご覧下さい。